2006年6月18日

北朝鮮は、長距離弾道ミサイル「テポドン2」に液体燃料を注入し、発射実験のための準備を行っているようです。第二次世界大戦中に、ロンドンの市民はナチスドイツのミサイルV2号が落下してくるまで、攻撃の有無を知ることができませんでしたが、現在は米国NSAの無線や電話の傍受、衛星写真の分析によって、ミサイルの発射準備作業の模様が、かなり前からキャッチできるようになりました。技術の進歩のおかげですが、そのかわり、不安もつのります。六カ国協議が前進しないことに業を煮やした北朝鮮の、ブラッフであると思われますが、おそらく西側世界はあと十年ほど経ったら、イランとも同じようないたちごっこを繰り返すことになるのではないでしょうか。核やミサイル技術について、客観的に国際機関が検証することができないというのは、やはり危険な状態です。